
飼い犬の「老い」到来から
看取りまでのこと

こんにちは。ななせです。
3月末に、介護していた犬がついに逝ってしまいました。
享年14歳と8か月。
ラブラドールレトリーバーの雄、名前は「らぶ」。
子犬のときから飼っていました。
犬は8歳ごろからシニア犬というそうですが、らぶは13歳まで病気らしい病気もせず、獣医さんからも「年の割に若々しいね」と言われていて、それが私たち家族の自慢でした。
けれど、13歳半ばに老化が始まると、老いは急速に進んでいきました。
らぶの老いが始まってから看取るまでの日々を綴ります。
散歩の距離を短くする
毎日2回の散歩中、ひどく息切れをするようになってきたので、段階的に距離を短くしていきました。
多くの犬がそうであるように、らぶもお散歩が大好きな子。いつものコースを歩き切る前に引き返す私に、「あれ?もう帰るの?」と納得いかない表情をしました。
家に帰ると疲れてその場でへたり込んでしばらく動けなくなってしまい、そこでようやく納得したようでした。
散歩の距離はどんどん短くなり、やがて外に出ても家の敷地の中を歩くだけになり、そしてついに外にも出なくなりました。お外が大好きな子でしたが、だいぶしんどかったのでしょう、初めて自分から出ることを嫌がりました。
お座敷犬らぶ
お散歩に行かず、家の中で過ごすらぶ。
少し前までは考えられないことでしたが、なにしろ高齢です。
人間なら90歳代。無理はさせられません。
老いだけでなく、散歩で外を歩かないこともあって、らぶの足腰は日に日に弱まっていきました。
家の中でもあまり歩かなくなり、寝床で横になっていることが多くなりました。
それでも、起きているときは頭を上げているし、耳は遠くなっているものの目は見えていました。頭もしっかりしているので、家族とのコミュニケーションはふつうにできていました。
成人用おむつ
粗相をすることが多くなったので、おむつを使うようになりました。
始めはマナーベルトという、オシッコ対策のもの。
ですが、やがてうんちの粗相も始まり、というか、もう出したり我慢したりというコントロール機能がなくなってしまったので、フルおむつになりました。
ところが市販の犬用おむつはどれも小さく、らぶに合うものはありませんでした。
ラブラドールレトリーバーよりもっと大きな犬もいるのに、です。
で、成人用の紙おむつを使いました。しっぽのところに穴を開けて。
ただ、これだけでは履かせてもすぐに脱げてしまうので、おむつカバーをしました。
犬用に作られたカバーで、ゴムのサスペンダーがついているんです。
これで、脱げることもなく、オシッコもうんちもしっかりキャッチしてくれました。
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↑↑ これです。
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別売りのおむつバッド。我が家では、これではなく、成人用おむつをおむつパンツの下にはかせました。
二人がかりでおむつ替え
おむつ交換は1日4~5回やっていました。
なにしろ体重が35キロ、しかも晩年は自分で立つことができなくなっていたため、おむつ替えは夫と二人がかりでした。
夫がらぶの体を支えながら4つの足で立たせて、その間に私がささっとおむつをつけます。
手早くやらないと立っているらぶの負担になるので、とにかくささっと。
おむつも工夫しました。
同じところから漏れることが続いたため、中に2種類のパッドをセットして対策。
らぶに少しでも快適に過ごしてもらいたいという思いもありましたが、同時に介護する私たちにとってもあまり負担なく介護したいと思い、おむつカバーをできるだけ汚さないように、中のおむつやパッドのつけ方を試行錯誤しました。
食事
介護が始まる前、らぶの食事はドッグフードが中心でした。
ですが、老いと共に食欲はなくなっていきます。特に体調が良くない日はフードを見せても、ぷいっと顔を背けて食べようとしませんでした。
いつものお皿からは食べなくても、人間の手のひらの上にフードを乗せてあげれば少し食べたりもしました。
最後は食べられるものを食べてくれればいいと思い、小さく切った果物や柔らかく茹でたお肉などをあげていました。
最期
「らぶがもうダメかもしれない。」
日曜日の昼下がり、仕事部屋にいた私に夫が声をかけてきました。
らぶは寝床で横になっていました。
目は開いていて、規則正しく呼吸をしてはいましたが、意識はなかったか朦朧としていたと思います。
私が来ても特に反応はありませんでした。
私はスマホを取り出し、らぶを動画に撮りました。
独立や下宿で離れて暮らす二人の息子たちに見せるためです。
1分ほど撮りました。
撮影をやめたあと、らぶの呼吸の間隔が開いていきました。
スー、ハー、スー、ハー、と規則的だったのが
スー、ハー、・・・・・スー、ハー、スー、ハー、・・・・、スー、と、時々止まるようになり、ついに完全に止まってしまいました。
動画を撮り終わって5分後くらいのことです。
よくがんばったねぇ・・・
最期は本当に穏やかでした。
実は前日まで喘息発作のような苦しそうな呼吸をすることがよくあったのですが、最後は苦しがる様子はなく眠るように逝ったので、それが私たちの救いです。
初めて飼った犬の看取り。
忘れないように書き留めておきたく、こちらに書きました。

