
授業で教えていないレベルの
英検級を取らせようとする学校が
あまりにも多い件
こんにちは。ななせです。
私はオンラインで英語講師をしています。
個人レッスンなので、生徒さんのご要望に沿った指導が可能で、英検対策は人気講座の1つです。
英検対策講座では、学年に関係なく生徒さんの実力に見合った受験級を取得するべく、単語や文法をインプットしていきます。
「実力に見合った受験級」というのは、簡単すぎず難しすぎず、頑張れば取れそうな級ということです。
対策講座のポイントは、
- 持っている知識を総まとめして、より確実に理解して使いこなせるようになる
- 新しい単語を覚えて語彙を増やす
- 合格レベルに足りてない知識は、教えて確実に身につける
といったことです。
基礎からひとつひとつ教えた子が合格するというのは講師にとっても本当に嬉しく、この仕事やってて良かったと実感します。
学校で英検取得が奨励される
ところで、多くの中学校では、英検を取ることを生徒に勧めています。
それは自体はいいことですが、講師としてちょっと気になることがあります。
私立の学校に多いんですが、学校でまだ教えてもいないレベルの級を早々に取らせようとする傾向があるようなんです。
一部のハイレベル校は別として、一般的には学校で教える内容と英検の級のレベルは以下のように対応しています。
5級レベル → 中学1年
4級レベル → 中学2年
3級レベル → 中学3年
なので、例えば4級なら中2の終わりに受けるのがベストです。
ところが、一部の学校はこれよりずっと早いタイミングで(中1の半ばで4級とか)取らせようとするため、生徒はなんとかしなきゃとオンライン受講にやってきます。
講師としてはありがたいです。
一応商売なので。
たけど、これ、やり方としてどうなんでしょうね。
帰国子女や、中学入学前から個人で英語を習ってるお子さんはいいですが、中学で初めて本格的な英語学習を始めたお子さんにとっては、学校で習ってもない出題範囲のテストを受けて来いと言われたら、当然お手上げ状態。途方に暮れてしまいます。
突貫工事
そういう事情で私のところにくる生徒さんには、現在の英語力と目指す級で求められる英語力との差をできるだけ縮めるようなレッスンを大急ぎでやるわけです。
未習部分が多いにもかかわらず、時間が限られているので、それはもう突貫工事です。
まず、取りたい級の下の級の内容をざっと教えます。
それから当該級の内容に入りますが、これも理解しやすいところ、大事なところを優先します。
短期間では理解しにくいものは思い切ってカットすることもあります。
あとはテクニック。
こんな問題にはこう答えるという。
単語を覚えるのは宿題で。
覚える作業は生徒のヤル気にかかってますね。
単語の宿題はがっつり出します。
そうやって合格を勝ち取る
突貫工事でレッスンして、なんとか合格してもらえれば大成功。
ですが、講師としては疑問が残ります。
早い段階で高い級を取る生徒が多いと、学校の実績みたいになるんでしょうか?
ちょ、それ、ちがうよ
生徒のがんばりと、
講師の突貫工事の賜物だよ
って大声で言いたい。
それに、突貫工事だから本当にその級に見合った実力かというと、決してそんなことないし。
なんなら、級を取った後でもう一度ゆっくり勉強し直す生徒もいるくらい。
学校にしてみたら、教える前にそのレベルの級を取っといてもらえたら授業はやりやすいでしょうね。
予習できてるわけですからね。
中2のクラスに授業するのに、生徒がみんな突貫工事とはいえ中1で4級を取得済みなんですから。
教えやすくて笑いがとまらんくなるんじゃないですかね。
なんか、グチっぽくなっちゃいました。
講師あるあるですかね・・・
今日もお読みいただきありがとうございました。

